福福吉吉

アワ・ボディの福福吉吉のレビュー・感想・評価

アワ・ボディ(2018年製作の映画)
2.0
◆あらすじ◆
チャヨン(チェ・ヒソ)は学校を卒業後、公務員試験を受験し続けていたが、31歳を迎えて受験をやめることにした。自分を見失い、何もする気がなくなった彼女だったが、ある夜、街の中を颯爽と走り抜ける女性ランナー、ヒョンジュを目にする。その姿に憧れを抱いたチャヨンはランニングを始めるようになった。

◆感想◆
韓国の若者の就職困難な状況の中で、チャヨンがランニングを通して再生していく姿と、それでも競争社会の過酷さの中で自身の在り方に迷いを覚える姿を大胆に描いた作品になっていました。

ストーリーとして韓国の競争社会の過酷さというものが背景にあって、その部分で私が理解しきれていない部分があり、今ひとつピンと来ないものがありました。それでも、競争に疲れたチャヨンがランニングに打ち込むことで自分を見つめ直していく姿は共感するものがありました。

ストーリー後半になり、チャヨンは友人のツテで仕事にありつくのですが、そこではやはり他者との競争が待っており、人間関係に苦しむ姿が印象的でした。そんな中でもランニングしているときだけがチャヨンがしっかりと自分の姿を保っているように見えて、印象的でした。

ストーリー前半のランニングと出会い、チャヨンが自分自身を取り戻していく姿はとても理解しやすいのですが、ストーリー後半のチャヨンが仕事の中で息苦しさを感じていく姿は、彼女が起こす行動に理解できないものがありました。チャヨンが憧れだったヒョンジュの姿をトレースしているのかなと思いましたが、私が男性だからなのか、理解力不足のなのか分かりませんが、後半の展開はモヤモヤするものが残りました。

私には理解が及ばない部分があり、その点で面白さを感じることができずに終わってしまった気がします。前半の流れが心地よかった分、後半の作品の伝えたい意図を掴めず残念でした(おそらく自分の理解力不足だと思います)。

鑑賞日:2023年11月21日
鑑賞方法:CS ザ・シネマ
(録画日:2022年11月16日)
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