フライ

アナベル 死霊博物館のフライのレビュー・感想・評価

アナベル 死霊博物館(2019年製作の映画)
3.8
アナベル人形の怖さに思わずワクワクしてしまったし、途中一瞬とは言え、本物出てきてゾクゾクした!中盤からはビックリ演出の連続に、過剰反応し過ぎる自分の体に驚いた。
ラストは、まさかの感動と、寂しさを感じさせる展開にせつなさも…

アナベル人形に悩まされる人達から、人形を引き取ったウォーレン夫妻だが、車で家に帰る途中ですら色々と不審な出来事が。家に着くと帰りを待っていた神父と共に清めの儀式を行うが、それだけでは足りないと判断し、協会から貰ったガラスケースの中へ封印する事に。
ウォーレン家の保管室は世界有数の死霊博物館で、夫婦は毎週清めている。その理由は全ての品に恐ろしい過去が有るからなのだが、そこに最も邪悪なものが…
1年後。ウォーレン夫妻の一人娘ジュディは、新聞記事にペテン師呼ばわりされた父と母に心を痛めていた。母親同様、霊の見えるジュディだが、学校では父母の影響でイジメにも。忙しく色々な場所を駆け回るウォーレン夫妻は、若く聡明で理解の有るメアリーにジュディの子守りを頼んでいた。メアリーは、悩むジュディを思い心配していたが、週末シッターとしてウォーレン家に行く事や、ジュディの誕生日が近い事も有り一足早いお祝いをしようとスーパーに買い出しへ行く。そこにウォーレン家のシッターをしている事を知った友人ダニエラと会い、自分もジュディのお祝いに行きたいと無理やり家へ。実はダニエラには、思惑がありウォーレン家を訪れたのだが…。そして絶対入ってはならない保管室に入り、色々な物に触れるが、導かれる様にアナベル人形にまで手を…

久しぶりのウォーレン夫妻登場にかなりワクワクして見ていたが、まさかの娘中心と言う展開に、子供不幸系が嫌いな自分は、余計感情移入してしまい、恐ろしい世界観を楽しめた。相変らずの誰にでも分かるチラ見せ恐怖とビックリ演出も最高だったし、このシリーズを観てきた者にとって最高に楽しめる恐怖展開で目が離せなかった!更にホラー映画特有のイライラを、ダニエラと言う空気読めない系キャラを上手く使い、丁度いい位のイライラ演出を絶妙に醸し出し、尚且つ悪者にしない展開と感動的な演出が、死霊館シリーズらしい素晴らしさを感じた。
ラストまさかの告知に、天寿を全う出来たんだろうなと言う思いと、作内で言っていた「いい霊や守ってくれる霊はいる」と言う言葉が心に染み、せつなさと感動を覚えた。

死霊館シリーズのヒット要因の一つとして、本来ビジュアル的に全く怖くないアナベル人形を、一度見たら忘れられない怖い人形を据えた点にあると思えるだけに、本作のトラウマになりそうな人形演出は素晴らしかった。それでもかなり幅広い層で楽しめると思うし、最後は引きづらないので、ホラー好きな子供とでも一緒に楽しめる王道作品にも思えた。
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