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優しき罪人のhymasuminのレビュー・感想・評価

優しき罪人(2018年製作の映画)
3.6
原題は영주(ヨンジュ) 主演の役名。
100分で少し短め。
もう少し長くなってもいいから、両親の事故時のシーンや加害者の状況を映していたらより感動したんじゃないかなと、少し残念。
加害者の子供がなぜベジになってしまったのか、その説明がないのも加害者サンムンの苦悩を十分掴み取ることができず、残念。
でも、そもそもこのベジになった息子はストーリーに必要だったんだろうか..なんて思った。

まだ20歳のヨンジュが弟の保護者として、大人が決めたり処理したりするのを「自分がしなきゃ」と一生懸命立ち向かおうとするのは健気を超えて痛々しくて辛い。
そのヨンジュ役のキム・ヒャンギの演技が素晴らしい。
何者かを明かした後に加害者夫婦が苦しむのを陰で聞いていたときの、瞬きをしない表情だけでヨンジュの心理がわかる。しかもこの瞬きしない時間の長さたるや、、その間私は何回瞬いただろ。
ラストシーンの嗚咽もすごい。本物の鼻水まじりの涙、韓国俳優の真骨頂を見た気がした。
だから原題は영주。邦題より原題のほうが映画が伝えたかったことがストレートに伝わる。邦題はいつもなんか浅いんですよねー。
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