Ryoma

優しき罪人のRyomaのレビュー・感想・評価

優しき罪人(2018年製作の映画)
4.1
“過ち“と“赦し“がテーマの一作。人は誰しもその大きさに大小あれど誤ちを犯す生き物であり、世の中に蔓延る矛盾や不条理さなど大概のことは許せるけれども、凄惨な事件など決して許せないことも確かに存在していて、後者の場合にどうにかして許そうと思っても容易じゃないことが多いのも事実であって…善人者が思いがけず罪を犯してしまうこともあるそんな世の中で、現代社会の逃れられない責務や不条理さを強く感じた。また、そういう人間社会そのものにおける生き辛さを感じたし、それが体現されていた本作は観てて本当にやるせなかった。
そして、事件の被害者家族の苦しみは消えず、同時に加害者家族の苦しみも一生消えることはないんだなということが演者さんらの秀逸な演技から痛いほどに感じられた。
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