かわうそ

連鎖のかわうそのネタバレレビュー・内容・結末

連鎖(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

5.0とするか、3.0かで迷った。

一見すると、キム先生(シェルターの所長)が悪いように感じるけど、あのタイミングであの現場を見たら誰でも警察に通報するに違いない。
神父さんも地元の友達もソックのことを信じないけど、そもそもソックは「どんな悪いことを疑われているか」も分からないから「やっていない」という弁明もしていない。
これがやっかい。
何があったのかを知っているのは我々観客だけなので、いろんなことにもやもやするけど、どうにもならない。
誰も悪くないのに「勘違い」「思い込み」「偏見」で、後味最悪の結末になる。

もしも、ウンジがシェルターに来てすぐに新しい父親の悪行のことを打ち明けていればよかったのにとか、あの日雨が降っていなければ停電したり感電して気絶することもなかっただろうに、偶然が最悪の連鎖を続けるとこんなことになってしまうのだな。。おそろしい。

最後の終わり方がまた最悪なんだけど、入水自殺が失敗に終わって、キム先生が感じた違和感を基にソックの名誉が回復するような後日談になるよう願って止まないです。

ついでに、知的障害のあるおじさんが女の子に対する性加害の濡れ衣を着せられるストーリーと言えば『七番房の奇跡』ですが、あっちはベースとなる実話を大幅に脚色してファンタジー感がちりばめられていて、こちらは全く救いのないダークな作品。
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