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連鎖のkuuのレビュー・感想・評価

連鎖(2018年製作の映画)
3.7
『連鎖』
原題 돌멩이 / Stone Skipping
製作年 2020年。上映時間 107分。
注目情報韓国ドラマ『賢い医師生活』(観ようみようとしてるがいまだに未観)のキム・デミョンが主演を務め、知的障害者の青年と父親を捜す少女の友情が思わぬ負の連鎖を引き起こす様子を描いた韓国産ヒューマンドラマ。
共演は『シークレット』のソン・ユナ、『新感染 ファイナル・エクスプレス』のキム・ウィソン。

田舎町の精米所を働く青年ソック。
30代だが8歳ほどの知能しかない彼は、周囲の人々に協力してもらいながら平穏に暮らしていた。
そんなある日、ソックは父親を捜すひとりの少女ウンジと出会う。
ソックとウンジは友だちとして特別な絆で結ばれていくが。。。

今作品は、ひとつの真実が、偏見や誤解、私利私欲、盲信によって、そして、さまざまな人によって異なる解釈がなされることを描いていました。
その結果、真実は歪められ、噂は湖に石を飛ばした波紋のように広がっていく。
今作品でキム・デミョンが演じるのは、知的障害のあるソック。
ある日、犯罪に巻き込まれ、彼の世界はひっくり返る。
ソックを擁護するカトリック神父(キム・ウイソン)と、ソクグの罪を確信する保護司(ソン・ユナ)の間で対立が激化する。
今作品で長編デビューを飾ったキム・ジョンシク監督は、我々の信念が状況をどう解釈するかを形成し、真実に迫る能力を損なう可能性があることを描くつもりだったと記事で読んだ。
今作品では、避難所の相談員が犯罪を目撃したと主張したため、町の人々はソックをレイプ犯だと非難する。
彼らは真実を探ろうとするのではなく、ソックが知的障害者であることを理由に魔女狩りをする。
ソックが犯してもいない犯罪の背後にある真実を追求するのではなく、人々は聞いたことをただ信じる。
そないな盲目的な信念は有害で誤解を招きかねない。
暗示が目撃者の人物同定に与える影響は計り知れない。
また、障害を持つ人々に与えられる残酷さについても取り上げたかったのやろうと思います。
8歳児並みの知的能力を持つ知的障害者ソックを演じるにあたり、キムは自分が実際にその年齢だった頃を振り返ってみたという。
また、台詞が少なかったので、大きな挑戦でしたと彼は述べてた。
ソックをケアが必要な特別な人間として描くのではなく、典型的な8歳児として役柄に取り組む演技への真摯さは結構胸をうったかな。
「彼は自分を守ろうとせず、自分を信頼してもらおうと
社会が障害者に課している制限のような、人々が日常生活でしばしば直面する問題を取り上げていて、大変興味深く観ることができる今作品。
また、世の中には特に理由もなく盲信する人もいる。
この映画で神父を演じているキム・ウイソンは、この映画を選んだ理由を、その複雑な根底にあるテーマに興味を惹かれたからだと語ったのも頷ける。
テーマを完全に理解するのは難しいが、ストーリーがシンプルに真実を追求している点は個人的に気に入ってます。
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