菩薩

群山:鵞鳥を咏うの菩薩のレビュー・感想・評価

群山:鵞鳥を咏う(2018年製作の映画)
3.7
焼酎飲んで酔っ払ってグダるくだりがなんともホン・サンスざんすが未来から始まり尺半分くらいでいきなり過去に戻る小賢しい時系列イジリもぽかったりして。相変わらず掴みどころがなく夢遊病的に話が進行していくし、映画の構造を理解した上で頭とケツをくっつけたところで「で?」な話であるが、私は何故かこの人のそう言うところが好みなので許せる。劇中の男と女と分かり合えなさが民族間の隔たりにもかかってくる様に思うし、ある意味円環を成す話が堂々巡りを繰り返す周辺国との歴史認識の隔たりにかかってくるのかなとも思うが真意の程は不明、その辺りも相変わらずスリリングにぶっ込んでくる。煙草の灰がじりじり焼け焦げる音すら拾うくらい静かな映画であるのにサービスデイの武蔵野館のゴミ環境で観てしまったのは悲劇としか言いようが無い。立ちションを迎え撃つランジャタイ国崎さんみたいな謎挙動ニキとか、スクーターをフルボッコにするムン・ソリとか。むしろ『マルホランド・ドライブ』的と言うべきかもしれないが。
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