その日観た映画がちょっと外れで取り戻したくて。
まだ二作目だけどミカエル・アースとセリーヌ・シアマの映画の始まり方が好きだ。光、街または海や森、静かな音楽。
金髪の少女にご飯、夏の半袖。ソフィア・コッポラの「SOMEWHERE」を思い出す。夏の朝の映画が好きだ。前作「サマーフィーリング」に続いて、夏のパリも好きだ。
みんなのコメントにあるようにレナ役のステイシー・マーティンが可愛い。
昔のシャルロット・ゲンズブール(新作の主演)みたいだな……と思ったら、あぁぁ「ニンフォマニアック」の若い時のゲンズブール役!通りで過ぎた。
ボーダーのTシャツにデニムの短パンでも可愛いなんて、普通ありえないですからね。
父を亡くしたときのことを思い出した。本作とは違って冬で、本作と同じように次の日からの日常も世界も変わらなかった。
同じように時が流れていることが不思議だけど、諸行無常だと思った。
「サマーフィーリング」は急死してしまった恋人・お姉さんの話だったけど、本作はテロということもあり、周りの友人でも被害に遭った人の傷や「ボーッとする」という言葉がリアル。
監督のインタビューより
ーー自分が住んでいる今のパリを描きたいと思いました。パリは、いまテロの経験を経た状況にあります。この映画は、テロの事件に社会的・政治的な意味を込めたわけではなく、あくまで一個人のレベルで、突然肉親を失った子の周辺で起こった背景として描いています。
その言葉通りの映画。
アマンダとダヴィッドが仕方ない喧嘩をしながらも、一緒に乗り越えていくところがいい。走って学校に向かうシーンもありふれているけど、音楽と合わせてよかった。
美しいはずのパリの日常と街並み、16mmフィルムで撮影されているので、古めかしさもよかった。
今日マチ子さんの「弱さを抱えた人々が傷つき再生するのに、特別なことは必要ない。
日常を生きることが、日常を壊す者に勝利する唯一の方法なのだ。」というコメントが素晴らしかったのでメモ。
以下ネタバレ
ダヴィッドとレナの別れが、テロの怖さによるもので、本当にやるせなくて切ない……。
アマンダとの関係にも悩んで、仕事に向かうもの泣いてしまうシーン、やるせなくてリアルでグッと来た。
#夏映画yurinabc