エミさん

ヒストリー・レッスンのエミさんのネタバレレビュー・内容・結末

ヒストリー・レッスン(2018年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

TIFFにて。メキシコ映画。監督が脚本を担当。女性歴史教師と女生徒との交流を通して愛や死についてをテーマにしている。 まさか歴史の授業から旅に出るまでに発展するとは思わず、展開に驚いた。冒頭は、女性が薄暗い洞窟の中を彷徨うシーンから始まる。歴史教師ベロニカのクラスにエヴァという女生徒が編入してくる。エヴァは周囲と交わらず赴くままに行動をする。厳かに生きてきたベロニカにとって、エヴァは気になる存在であった。恐る恐る交流をしていくうちに、ベロニカはガンを、エヴァは妊娠という問題を抱えていることを語り合うようになる。エヴァの奔放さや若さに触発され、変化していくベロニカ。力になりたいと、エヴァのルーツがある『悪魔の穴』と呼ばれる洞窟がある故郷へ行こうと誘うのである。。 思うことや欲望が湧いても、それは表現してはいけないものだと、ずっと心に封印して生きてきたベロニカ。何が個性を没個性に変えてしまうのか、きっかけは友達や家族の言動だったり、挫折だったりと人それぞれだが、生きることに限界を作っているのは自分だ。受け入れるか反発するか。そこから抜け出せれば後悔のない人生が動き出すであろう。どんな問題が自身の身に起こっても、自分を鼓舞させられる『何か』を持っている人は強い。それを見つけるのも人生の意義だ。ベロニカのように人生を変えられるような勇気を探そう。