クスッと笑える社会風刺なコメディ映画。
今も続くパレスチナ問題を、タラ(パレスチナ人のスパイ)とイェフダ(イスラエル軍)+マルワン(タラの恋人)のラブコメで代理戦争のように描いてる。
買収はされないのに取引はするイスラエル軍アッシのキャラクターも、IDがないと通過できない検問と軍の圧力も、西岸に入り続ける入植地の高い壁も、全部『っぽいなあ』と感じた映画。
フムス、美味しい。
◆基礎情報
サラムは(多分)東エルサレム人(パレスチナ人)。パレスチナ人は住む土地の自由がイスラエルにより制限されており、西岸生まれのパレスチナ人は自由にエルサレムを行き来することはできない。(ガザ人がガザを出るのは至難の技)東エルサレム生まれのパレスチナ人は、パレスチナ西岸で働くために、東エルサレム⇄西岸の行き来が可能。
今回はそんな東エルサレム人のサラムが、ラマッラで働きながら、毎回東エルサレム⇄イスラエル領⇄パレスチナ西岸(ラマッラ)を行き来するチェックポイントも舞台。
イスラエル(ユダヤ人が多い/ヘブライ語)とパレスチナ(アラブ人が多い/アラビア語)は民族紛争が続いていて、オスロ合意によって他国の介入でその領土に線引きをしたものの、今もなおパレスチナ西岸にイスラエルの入植地が増えており、その間に高い高い壁が建てられている。
