映画好きの柴犬

暗数殺人の映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

暗数殺人(2018年製作の映画)
3.8
犯人が憎たらしいほど、面白い

 殺人の容疑者が自ら告白した殺人事件を追う刑事との攻防を描く、クライムサスペンス。

 実際の事件を題材とした犯罪ものは、韓国映画の真骨頂。自ら殺人を告白しながら、証拠不十分な状況を作って無罪を勝ち取るという、狡猾でサイコパスな犯人カン・テオ(チュ・ジフン)に対して、韓国映画にしては珍しく正義感ある叩き上げ刑事キム・ヒョンミン(キム・ユンソク)が、手玉に取られながらも地道に真相に迫っていく様に手に汗握る。不謹慎だけど、やっぱり、悪役が魅力的なほど面白い。

 犯人や被害者たちが韓国社会の底辺ぽい境遇で、刑事はお金には困ってなさそうなのって、韓国映画にしては珍しいなと思ったり(金持ちで権力者がクズのことが多いような)。