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ハイ・ライフのdirのレビュー・感想・評価

ハイ・ライフ(2018年製作の映画)
4.0
科学実験のモルモットたちは、永遠の宇宙の旅路で人類進歩の下劣を見る黙示録的映画。

入り組んで歪曲した構成。荘厳な音楽がとっても不気味に、宇宙を彷徨い続ける悲惨さを見せつける。『2001年〜』っぽい。

全体的にタルコフスキー的な温度感だけど、『惑星ソラリス』『ストーカー』と比べると断然見やすいかな。『ソラリス』的な70'sアートハウス映画のバイブスを感じた。

冒頭は宇宙船の中で、1人の男と赤ん坊がいる。彼らが何者で、どういう目的で宇宙船に乗っているのかは分からない。そのうち、いくつかのフラッシュバック映像が表れて、船内の過去の出来事と現在が明確に、残酷に繋がっていく。
彼らが、死刑囚であることや人工授精と強姦の出来事がフラッシュバックする。

小さな船内で人類の誕生から終わりまでが流れている。けっこう好きな映画だった。演者が全員すごい演技で、静かに燃えてた。
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