たま

靴ひものたまのレビュー・感想・評価

靴ひも(2018年製作の映画)
3.5
靴ひもって、子供なら何歳くらいで結べるようになるんだろうか?

意識したことは無かったけど、子供の成長の目安にもなるようだ。

発達障害のある30台半ばのガディにとって、靴ひもを結べるかいなかは、人生を左右する重要なポイント。

母親の突然の事故死で、支援施設への入所が決まるまでの数週間、疎遠になっていた父親の元で暮らすことになるガディ。

障害のある息子から距離を置いていた父親も、渋々受け入れるしか無かった。

初めは戸惑うことばかりだけれど、個性を受け入れてしまえば愛情も湧いてくる。
なんといっても実の息子なんだ。
周りの人たちも同じで、初めは面倒くさく感じても、馴染んでしまえばその純粋さに惹かれていく。

父親は重い腎臓病のため移植が必要になる。
まあそれなのに医者の言うことも聞かないし、タバコはやめないし……まぁ見ていて呆れる。

そして息子からの腎臓移植をも拒む父親に、傷つく息子……

同じイスラエル映画の「旅立つ息子へ」でも障害のある息子と父親の関係が描かれていたけど、子離れできない父親に対し、この映画では親子の関係が徐々に深まっていくというもの。

どちらも親子の愛情と息子の成長に、ジワジワと胸を打つ作品。
たま

たま