TwitterのFFさんのつぶやきを見て鑑賞。
30年振りに発達障がいのある息子ガディと同居を始めた父ルーベン。
障がいのある子を持った親の気持ち、親を大切に思う障がいのある子の気持ち。お互いを大切に思う愛情が心に静かに響く。
題名の「靴ひも」が親子のどうしようもない思いを見事に象徴する。
二人が心を通わせることになるきっかけの一つはガディの「父さんは僕を恥じている」という一言。心に突き刺さる。
ルーベンも障がいのある子どもに自信を持てず妻子から離れたのだが、それを責めることはできなかった。
前半の二人が心通わせていく姿が後半の互いを大切に思う展開をより際立たせる。
「靴ひも」を結べるか?は障がいのある人の意思決定、精神を誰かに委ねていいのか、という問いを投げかける。
辛い展開の中で「子からこれ以上奪うことはできない」という親のルーベンの言葉が重い。
「僕は変な人じゃない、サポートが必要なだけだ」というガディの言葉は障がいのある人から無意識な差別がある社会に向けられたものだろうか?
二人を取り巻く人々のやさしい温かさは救い。
イスラエル映画の地味な小作ながら感動必見の映画です。