みるふぃ

さよなら、退屈なレオニーのみるふぃのレビュー・感想・評価

さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)
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サムネの印象的に割と好きそうな映画かなと思って鑑賞。うん、嫌いじゃない。好きよりです。

17、8歳という多感な時期の女子高生の葛藤するお話。大きな起承転結があるわけでなく、セリフも必要最低限で全て登場人物の表情と仕草などで話が進んでいく(語りかける)のがとてもよかった。
言葉なんていらないというより、どう言葉にしていいかわからない年齢だからこそ、言葉以外の部分で伝える。
わかってほしい、でも簡単にわかられたくないみたいな矛盾した気持ち。なぜか痛いほど良くわかる。

大好きな父親を尊敬なんて1ミリもできない嫌いな義父から罵倒されて涙しながら自転車を漕ぐのは切なかった。泣くよねあれは。

好きな人を否定されるのは嫌なのに、嫌いな奴から知らない事実まで出されて好きな人の知らない面を暴露されるのなんてもっと嫌。
悔しい、悲しいとかいろんな気持ちが混ざる。

夜の野球場で、スティーブとギターを弾きながら見つめ合って微笑むシーンがとても印象的。あれこそ言葉じゃなく、2人の間では確実にテレパシーのようなもので分かり合える“何か”があった。セリフがあったら興醒めしてたかもしれない、バランスのいいシーン。

パッと見た時、レオニーは逃げ癖があるのかな?と思ったけど、
というよりはいつまでも同じところに留まりたくない性格なのかな?と思った。
まるで捉えどころのない風のように、猫のようにするりと手を離れていくような自由人。
なんかずっといるとムズムズする感覚、わかります。私も風の星座であるふたご座だから。
もうここにはいられない、早く次にいかないとってなるあの感覚。

劇中では明かされてないからわからないけど、もしかしたらレオニーもふたご座かもしれない。

序盤の授業中のシーン、手を上げないことを教師に暗に批判されるような場面。ああいう同調圧力って海外でも普通にあるんだなーと思った。(そしてふたご座はそういう考えを押し付けられるのが大の苦手である。)


最初と最後に同じようなシーンがあったけど、レオニーの表情が全然違って、あぁこの子は見つけたんだなと思った。
自分の中にある何かを。

浮いたり沈んだりして考え行動していく彼女の姿はなぜか勇気をもらえて、こちらも前を向ける。主人公が葛藤する映画の好きなところ。レディバードしかり。


にしても
なんでこういう映画の主人公の女の子って、とれかけのカーリーヘアにすっぴんに近いメイクでスウェット姿でもあんなにキマっちゃうんでしょうね?!
若いからか?それとも欧米のハッキリした顔だからか?ただ単に元がいい女優だからか??(少しナタリーポートマンにルーニーマーラのエッセンスを振り掛けたようなお顔立ちでしたねレオニー)
ファッションが可愛くて魅力的に映ったのはもちろんなんですけど、絵になりすぎる。。

これはこれで好きだけど、もっと冴えなくて垢抜けてない感じの子が主役の映画とか見たいです。
みるふぃ

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