さわだにわか

リッスン、ダーリンのさわだにわかのレビュー・感想・評価

リッスン、ダーリン(1938年製作の映画)
3.5
有り余る行動力と果てのない思い込みにより母親を誘拐した上に自分たちでいい感じの独身男を見つけて再婚させようとするジュディ・ガーランド、フレディ・バーソミュローの年長キッズ二人に加えて一秒たりとも大人しくできず動物たちを想像の中で狩りまくる野蛮年少キッズに恐ろしく振り回されつつも全てを見透かしたように傍観する母親メアリー・アスターが素晴らしく、誘拐先で偶然知り合うウォルター・ピジョンとの大人のロマンスは実に渋い。

子役スタア共演ものでマシンガンのようにこまっしゃくれた台詞をまくし立てて物語を引っ張るのはバーソミュロー、ガーランドの見せ場は少なく歌唱のための起用といっていいが、生硬さを残しながらもアスターとバーソミュローの間でぐらぐら揺らぐ心情を果敢に表現して結構見応えある。

ハッピーエンドのように終わるがよく考えたらハッピーなのかどうかよくわからない投げっぱなし感のある結末も妙な味わいがあってよかった。
さわだにわか

さわだにわか