Neki

夜の来訪者のNekiのレビュー・感想・評価

夜の来訪者(2015年製作の映画)
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かつての英国の階級主義を取り扱ったミステリー。ミステリーというよりはヒューマンサスペンス?的な雰囲気。

ちょうど最近エノーラ・ホームズシリーズを観たのもあるけど、この映画でも扱われているのは階級による差別とやはり貴族階級による経済的あるいは性的な搾取だった。



戯曲がベースということで作中登場人物たちの移動が全くなく、なるほど、と思う。
舞台上ならダイニングルームが一つあれば物語を進められる。
そしてその一つの部屋の中で1人ずつ順番に登場人物に焦点があたっていき、物語が展開していく。まさに戯曲っぽい。


実際にカメラも登場人物を一人一人をじっくり近距離で映すので、なまものと同じ生きた舞台独特の雰囲気をそのまま映画に持ってきてるなと思う。


私は演劇も好きなので、じっとり迫ってくるこの感じも結構好き。舞台でも是非観てみたいなあ。絶対面白いだろうに。内容はちょっと重たいけど。


余談だけど、エヴァやデイジー、サラの登場シーンは舞台ではどうやってたんだろうなあ。


ところでスミスという名前は日本で言う田中さん?小林さん?のように、一番ありふれた名字だと聞いたことがある。

特定の誰かを示すのではなく、無名かつ無数にいる存在を表す時にも"Smith"って使ってるの見たことあるけど、あの時代にも、実際たくさんのSmithがいたんだよな。


映画はDo you believe in God ? って感じのセリフから始まってそのセリフで終わっていくから、あの方は結局は神様だったんですかね🇬🇧

罪を見てる人はいるぞ、というね。
正しいが重い、重すぎる。
Neki

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