ゆのは

夜の来訪者のゆのはのレビュー・感想・評価

夜の来訪者(2015年製作の映画)
4.0
ミステリー調で
物語が展開されるが
ヒューマンドラマとして
秀逸な作品だった。

舞台は1912年のイギリス。
階級社会で起こり得る
悲劇を鋭く描く。
そして、物語から伝わる
メッセージは今を生きる
私たちにも通ずるもの
であることに気づく。

不条理な社会は
利己的な人々に富を与え
健気に生きる人々を
苦境に追い込む。

そして、周りは
その状況を気にも留めない。
何かが起こってからでは遅い。
しかし、不自由を知らず
自分のことしか
考えられない者は
最後まで利己主義に溺れ、
救いようのない心を持つ。

あまりにも悲痛な
彼女の境遇には、
久しぶりに
涙腺を刺激されたよう。

ラストは、
彼らとは異なる意味で
希望を感じさせて
からの絶望的な展開。
空虚感に苛まれ、
重い余韻を残して
物語は幕を閉じる。

尺も短いながら
悲しいけど心動かされる
上質なストーリーだった。

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終わる前に観てよかった!
ゆのは

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