細えことすっ飛ばして、ノリノリで気持ちいいことをする!
個人的にはネタも構成もキルラキルの方が好き。
図形を用いた様々な映像表現、カメラワーク、光の使い方は垂涎もの。
例えば、プロメアの影響下にある太陽の光は三角形を用いて描写されるが、大団円後には普通のレンズフレアになっている。
だが、その表現に思想はない。メタファーも特にない。見終わって、「あー面白かった!」で終わってしまう。勢いを削ぐくらいならこれでいいのかもしれない。
敵の敵は味方。真っすぐな主人公。王道展開。
ナルトやワンピースでよく見たような売れているジャンプ漫画の構造そのまま。
それをスタイリッシュに表現し、有名俳優を声優で起用することで、一般層にも門戸を開く。
いたって東宝アニメーションらしい商業ベースと作家性の両立のさせ方だった。
ただ、堺雅人は堺雅人でしかなく、見ている最中、終始実写映像が頭にあった。
堺雅人の口を開くときの、クチャ音・破裂音の発音、威圧感ではなく大きな声を出してるだけの演技がどうしても気になってしまった。(堺雅人さんの問題というよりも、演出の問題な気がする。。有名俳優で監督が遠慮したか?)
対して、松山ケンイチは最後までそれと気づかなかった。見え切り口上が似合っていない部分もあるが、それはそれで主人公の青臭さと重なっていて良い。
大声を出さずに、大声のような威圧感を出せるプロの声優はやはり凄い。
アメコミを日本でも出来るんだということを確認できてよかった。