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ドアマンのkuuのレビュー・感想・評価

ドアマン(2020年製作の映画)
3.0
『ドアマン』
原題 The Doorman.
映倫区分 PG12
製作年 2020年。上映時間 97分。
北村龍平監督が、『ジョン・ウィック チャプター2』のルビー・ローズを主演に迎え、元海兵隊の女性ドアマンがたったひとりで強盗団に立ち向かう姿を描いたバトルアクション。
共演にジャン・レノ(なんかパッチもんのようなジャン・レノ)、アクセル・ヘニーら。
また、日本から伊藤英明も参加している。
余談ながら、作中、描かれたレンブラントの作品は、レンブラント唯一の海景である『ガリラヤ海の嵐』あるいは『ガリラヤの海の嵐の中のキリスト』です。
この絵画は1990年に盗まれ、また、この盗難事件は、いまだ未解決のままです。

極秘任務の要人護衛に失敗し海兵隊を除隊されたアリは、ニューヨークの高級ビルでドアマンとして働くことに。
イースターの週末、改装工事が入り入居者のほとんどが不在となったビルに、強盗団が侵入する。彼らの狙いは、数十年前に東ドイツで盗まれこのビルの壁の奥に隠された、カラバッジョやレンブラントの名画だった。
入居者のみならず甥と姪まで人質に取られたアリは、海兵隊で鍛えたスキルを生かして強盗団を倒していくが。。。

主演のルビー・ローズは美しい女子やと思うし、映画やテレビの世界でもっと成功してほしいと心から思っている。
映画『SAS:反逆のブラックスワン』でもかんじたけど、少なくとも異彩の存在感を示している。
ドラマ『BATWOMAN/バットウーマン』を終えた後の彼女の最初のプロジェクトは、この『ダイ・ハード』のようなアクション映画『The Doorman』。
ルビーにはアクション映画ができるんは明らかやし、彼女の戦闘技術には、まだ改良の余地はあるが説得力もある。
しかし、それ以外の点では、『ドアマン』は、新鮮なアイデアがすぐに尽きてしまう映画であり、悪い脚本に悩まされているように感じた。
今作品の問題点は、出だしがかなりいいこと。
主役のアリ(ローズ)は、外国で重要な大使の家族を守ることになった兵士で、幼い娘ともうまくやっていけてる。
しかし、悲劇は起こる。
日常的な移動中に、家族を乗せた車列が攻撃され、アリ以外の全員が死んでしまうのだ。
アリは軍隊を辞め、ニューヨークに戻り、ドアマンの仕事をすることになる。
しかし、週末を間違えてしまい、ほとんど誰も住んでいないビルを凶悪犯に占拠されてしまう。
彼女だけが彼らを倒すことができる。
しかし、そこがすべての下り坂。
映画が終わると、またしても騙されて駄作で忘れられるような映画を見てしまったことに気がつく(あくまでも個人的な感想ですので)。
『ダイ・ハード』にインスパイアされたアクション映画を数多く見てきた者にとって、悪者と戦う女性の姿をようやく見ることができたのは良いことなんやけど。。。
しかし、あまりにも非論理的な行動が多いし、視聴者として今作品をマジ見することができないのが残念やった。
例えば、アリが消火器を使って相手を気絶させるシーンがある。
さらに、相手のライフルを奪うことにも成功する。
しかし、次に何が起こるか。
この機会に相手を撃ち殺すのではなく、彼女はただ逃げ出すスタコラサッサ。
戦闘シーンのほとんどは、『ストリートファイター』や『鉄拳』のようなゲームのようで、相手を殴っても倒れない。
これはイラっとさせられる。
今作品の結末は、決して間違いではないんやけど。
今作品には胸にグッと残る最高の台詞もない。
アリが亡くなった姉の夫と不倫していたことが説明される、奇妙な小ネタもある。  
それ、要らへん。
今作品は、ルビー・ローズがアクション映画もこなせるし、映画の主役もこなせることを証明している。
しかし、彼女と彼女の多くのファンのために、彼女には、より良い脚本とより良い監督を持つことを望む。
なぜなら、もし彼女に良い脚本と優れた監督が与えられれば、ルビー・ローズは大スターになれる要素は十分備えてるて思うからです。
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