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ザ・ミストのmichikoのレビュー・感想・評価

ザ・ミスト(2018年製作の映画)
3.0
パリの街に大地震が発生し、致死性の霧が街を覆い尽くす。自己免疫疾患を患いカプセルの中でしか生きられない娘を救うため、夫婦のサバイバルが始まる。

フランク・ダラボン監督の鬱映画『ミスト』とはまた別の『ザ・ミスト』。こちらは隔離された群衆のサバイバルではなく一家族に焦点を置き、家族の絆や愛を強く描く。

パリの背の高い家々が連なる独特な街並みを生かしたサバイバルは斬新で面白い。また娘がカプセル内で生活をして災害の中でも安全というのも独特。ただその自己免疫疾患がストーリーの根幹に上手く組み込めておらず、全体の纏まりが無い様に感じた。そして納得性のないアクシデントの数々。なぜ犬に追いかけられたのか、なぜ川に落ちたのか、という出来事に対しての必然性・理由が薄く、ただただサバイバルの結果を見せられただけになってしまった。

ただ夫婦愛、親子愛に関しては鬼気迫るものがあり、ホロっと来てしまう時もあった。
ラストの皮肉さは何を意味するのだろうか、この災害は何を意図されているのだろうか。
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