とり

沈黙の達人のとりのレビュー・感想・評価

沈黙の達人(2018年製作の映画)
3.3
常々このフィルマークスというのはセガールのために存在してるんじゃないかと思ってます。
何でもかんでも沈黙つけるんじゃねーョ配給会社め!見たやつかどうかワケわからなくて何度同じセガールを観てしまったことか。
でもそんなおバカ体験がちょっと気に入ってるところもある事実。沈黙万歳。
今回の沈黙は初見でした。多分。

本作でのセガールはカンフーに挑戦。根底に合気道が流れてるのがわかる亜流カンフー。しかも上半身だけ。
あとは棒術っぽいのと銃撃戦。そして謎の蝶の舞。
年をとったとはいえやはり武道家。体幹がどっしりしていて、動きが少なくても見栄えは良いです。

ただしそれだけじゃ物足りない観客のためのアクションもちゃんと用意されてます。親切。
中華製真田広之とも言えるルイス・ファンがセガールと好対照のキレキレアクション。カンフーさばきもハンマーさばきもかっこよくて満足。
ルディ・ヤングブラッドの名前があったので気にしながら見たけど⋯彼、何か役にたちましたっけ?

脚本、ストーリーはいつものパターンです。ガバガバ。この映画を観る層には特に文句もないでしょう。
やっすいドラマと軽薄なお説教。
ただし絵作りはかなりいい線いってます。水墨画を始めとする落ち着いた絵画風の画面。
無理にねじこまれる仏教的思想もご愛嬌。
最後にセガールが語る表面的で薄っぺらいメッセージにちょっとジーンとくるあたり、この映画を楽しんだ自分が実感できます。

そして謎のエンドロール。なんとなく大団円。適当っす。いっそ死んじゃった人々も登場させればよかったのに。
セガールがエレキギターを速弾き。指弾きですよ、指強すぎへんか。
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