鍋レモン

サマー・オブ・84の鍋レモンのレビュー・感想・評価

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)
3.8
⚪概要とあらすじ
思春期まっただ中のオタク少年たちが隣家の警察官を殺人鬼と疑い、独自に調査を始めたことから、思いがけない恐怖に直面する姿を描いた青春ホラー。カナダの映像制作ユニット「ROADKILL SUPERSTARS(RKSS)」(フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセル)が、1980年代のスラッシャー映画やホラー、サスペンス、青春映画にオマージュをささげて描いた。

84年夏、アメリカ郊外の田舎町に暮らす好奇心旺盛な15歳の少年デイビーは、向かいの家に暮らす警察官マッキーが、近隣の町で発生している子どもばかりを狙った連続殺人事件の犯人ではないかとにらみ、親友のイーツ、ウッディ、ファラディとともに独自の調査を開始。しかし、そんな彼らの行く手には、想像を超えた恐ろしい現実が待ち受けていた。

⚪キャッチコピーとセリフ
“トラウマ級の戦慄の結末!”

「連続殺人鬼も誰かの隣人だ」

⚪感想
青春ホラー作品。

もはやお化けよりも人間の方が怖い。

不快に思う演出を心得てる監督・脚本だと思った。
終始ムズ痒いしハラハラドキドキ、イライラ。逆にストレス溜まる。

『スタンド・バイ・ミー』的な4人組である意味死体を探しているので似ているけど似て非なるものだった。

主人公とちょっとスカしている子、メガネで勉強できそうな子、ぽっちゃりした子。
それぞれの家庭環境やキャラクター性も良かった。

4人組のほぼ犯罪行為にハラハラドキドキさせられながら物語が進んでいく展開。先が気になりすぎて早く早く早くと。

怪しいの加速。

男友達、隠れ家、オタク、トランシーバー、田舎町、フェス、自転車と絶妙な青春とレトロ。

あのヘンテコ面白い『ターボ・キッド』の監督が製作したそうで。

後味は人によって変わりそう。




⚪以下ネタバレ



どんでん返し系かと思ってマッキーじゃないならニッキーかなとか疑ってたらシンプルにマッキーだった。
マッキーが土買い込んだり、水酸化ナトリウムの袋貸倉庫に隠してたり、謎の甥の血付き服置いてあったりとほぼクロなのにいやワンチャン違う人犯人とか違う深読みをしてしまった。

マッキー怖すぎる。
冒頭でデイビーを普通に誘拐した子供のいる地下室の部屋の近くまで連れてきているわけだし、デイビーの若さについて「冷凍保存したい」とかシンプルに言っちゃうのキモい。

個人的に良かったのはマッキーがデイビーを殺さなかったこと。
デイビーに自分の恐怖を植え付けいつか殺しにくると自分のことを毎日思わせるという愛の重さ。その他の映画の殺人鬼の中で割と上位に入りそうなぐらいそこで好きになった。

ある意味デイビーは好奇心で身を滅ぼしたとも言えそうだけど、彼がマッキーを怪しまなくてもいずれマッキーの標的にされていたのではないかなと。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
1984年の夏、オレゴン州のとある田舎町イプスウィッチに住む15歳の少年デイビーは、エイリアンや未解決事件などに興味があり、町で起きていた子供や一家の失踪事件への関心が高かった。 夏休みのある日、向かいに住む警察官マッキーの家にアルバイトで新聞を配達していたところ、マッキーから重たい机を地下室に運ぶよう頼まれ、家の中へ案内される。子どもや家族の写真が多数飾られていることに気づいたデイビーに対し、マッキーは「遠い所に住んでいる家族や親戚だ」と説明する。二人で協力して机を運んでいたところ、デイビーは地下室の奥に南京錠で閉ざされた扉を見つける。 手伝いを終えたデイビーはマッキーをいぶかしむが、友人のウッディ、イーツ、ファラディからは否定される。その夜、ウッディらとかくれんぼをしていたデイビーは、マッキーの家の中でMTVのTシャツを着た見知らぬ男の子の姿を見かける。 デイビーはウッディらとともに共に独自の捜査や推理を始め、ホームセンターで働くイーツの兄から、マッキーがガーデニング用品を大量に購入していくという情報を手に入れる。

ある日、ウッディとファラデイはジョギングするマッキーを追って、レンタルガレージにたどりつき、大量の水酸化ナトリウムを見つける。一方、デイビーとイーツは、マッキーの庭の物置の中から血痕のついたMTVのTシャツを見つける。すぐさま家に持ち帰り水酸化ナトリウムの使用意図を調べ、証拠の品を報道カメラマンである父に見せるが、父は子どものいたずらとして信用せず、4人まとめてマッキーのもとへ謝罪に行かされる。その際、デイビーは子どもを見かけたことを指摘するが、マッキーからは甥だと言い返される。その後、マッキーがデイビーの家を訪れる。彼から甥の電話として渡された番号にかけてみると、マッキーの自宅に繋がったことから、デイビーは彼が殺人犯だと確信する。

両親が家を空けたすきをみて、デイビーは父のカメラを携え、ウッディ、さらにはデイビーの元ベビーシッターのニッキーと一緒にマッキーの家に侵入する。地下室に入った一行は、奥のバスルームで大量の血と骨を見つけ、バスタブの横にいた若い青年から助けを求められる。全てをカメラにおさめ、マッキーの家から出ようとしたデイビーは、部屋に飾られていた親戚の写真が、行方不明者たちのものであることに気づく。そして、最後の写真が自分たちの家族の写真であることに気づいた彼は、次に殺されるのが自分だと悟り、警察署に写真や映像を提出した。これを見た警察は、ただちにマッキーの家を封鎖するが、彼の姿はなかった。その日の真夜中、デイビーと彼の家に泊まっていたウッディは、マッキーに誘拐される。ウッディが殺された一方、デイビーは解放され、マッキーは「俺がいつ帰って来るかわからない怖さに一生怯えて暮らせ」と言い残して立ち去る。

それから数か月後、新聞配達のアルバイトを再開したデイビーの手にした新聞紙には、逃走中のマッキーについての記事が掲載されていた。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
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