麻菜

第三夫人と髪飾りの麻菜のレビュー・感想・評価

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)
4.7
打水が光る晩夏
生卵をすすり、幼虫がうねり、私は女になった
ここは桃源郷じゃない
アザミ茶を飲んで子を流した少女が、生涯誰かを愛すことはないだろう
結局のところ人は、仏の陰に積もる塵に過ぎない
祈るのをやめたところで、運命は変わらない
どの時代もどの場所も、男も女も、流れる血はおなじ
愛された証拠は無くとも、私の髪飾りに触れて良いのはあなただけだった
明け方、子牛が産声をあげる頃
私はそっと、娘に黄色い毒花を添えた
麻菜

麻菜