90歳になったクリントイーストウッド。
彼の最後になるかもしれないこの作品のテーマは、家族愛と時間。
運び屋でどんなに大金を稼ごうと時間を買うことはできない。
そして家族との時間も買うことはできない。過ぎ去ってしまった時間は元に戻せないのだ。
若い方にしたら当然の話だと思われるかもしれないが、子供ができて私も一層そう思うようになった。
子供はすぐに成長して巣立っていく。二度と子供の可愛い寝顔を見たり、抱っこしたりすることはもう無いのだ。
90代のイーストウッドが晩年の作品に時間というテーマを盛り込んだのは頷ける。
90年という途方もない時間を過ごした彼だからこそ、時間に対する発言に重みがあるのだと思う。