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運び屋のluiのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.9
★年を重ねてからの家族と自分との向き合い方★

メインビジュアルの暗さに観賞を躊躇していたのですが、いい意味で裏切られました!

デイリーリリーの栽培と外との交流に自分の時間を費やし、家庭を顧みなかったアールが、事業に失敗してコカインの「運び屋」になってからの物語。

まず、運び屋になる前のアールのタチが悪い。
近所や仕事関係者からは社交的で陽気な男性に見えるのに、家族から見ると家庭のことはおざなりで自分の好きなことばかりしてきた父親。
(同じ仕事人間でも先日観賞した『ディア・ファミリー』とは印象にも扱いにも凄い違いがあるな、としんみり)

そんなアールが人の道にそれ運び屋になってからの方が人間味がある不思議。
若者たちに、もっと楽に生きろ、家族を優先しろ、と諭し、
貰ったお金を人のために使っていたり、なんだかとても楽しそう。
そんなアールに周りも巻き込まれていくのが面白い。

いつ見つかるのだろう、警察にばれるのだろうとハラハラしつつも、
家族への歩み寄りや年を重ねてからの人生の楽しみ方(運び屋になるのは駄目ですが笑)を楽しみながら観てしまいました。

クリント・イーストウッドとブラッドリー・クーパーのダイナー?カフェ?での会話が良かった!
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