クリント・イーストウッドの映画には必ずと言っていいほど退役軍人が出てくる。命をかけて守るものはあるのか、それは何か、ということへの問いがそこにはあると思う。
ミリオンダラーベイビーでは生きるとは何かを問い、グラン・トリノでは、人としての名誉を守る生き方を見せた。
この映画は上記の2作品に比べると格好のいい男の話ではない。家族と自分のために一所懸命働き、家計のために仕事を優先してきた男の話だ。でもそこでは人生の普遍が語られている。
人生において大事なことは歳を重ねるうちに変化していくものだと思う。この映画は俳優としても映画監督としても成功したクリントイーストウッドが今伝えたいメッセージなのかもしれないと思う。