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運び屋のmovieJackのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
4.2
主人公アール・ストーン(クリント・イーストウッド)は
仕事一筋の人生により家族から孤立し
働いてるうちは良かったが廃業すると
金無し・家族の信頼なしの現状を痛感する
働いている人なら
自分も同じだ…
又は
そうなるかも…
と思う人は多いだろうし明日は我が身と感じられた

その状況下にヤバイ組織から「運び屋」の仕事を請け負うが
年齢からくる経験と
戦争に比べれば…的なセリフもあり
組織の脅しや銃にも全く怯まず
観ている方がヒヤヒヤするが
(差別的な発言は完全アウトで…無教養または高齢者の無配慮表現なのか)
彼の自由奔放な言動と
仕事をやり遂げる姿勢に
周囲の人達の対応が変化してゆく光景は微妙に可笑しく
ガチガチに真面目に働くなんてアホらしく思えてくる程で
早速見習わなくては…

本編は人生や家族関係再生の物語で
現状からのやり直し
人間いつだって変化は可能
いつだってやり直せるという感じも受けたのだが

クリント・イーストウッドにこの年齢で演じられると
幾らいつだってやり直せると言っても
人間いつかは終わりが来る
また
もし完全に破局(離婚・離散・死別)すればもう手遅れだから
いつか
なんて言わず
今すぐやらないと駄目だっ💦
との説得力は半端なく

運び屋仕事中
彼の運転するトラックには
幾多の後悔も積み込まれ
またその後部座席に
どんな家族の姿
どんな会話を思い浮かべただだろう

見張り役の彼らと食べるランチ
妻や娘にも食べさせたかっただろう…

あと何本
彼の監督作が鑑賞できるのか
見逃すことは出来ない
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