どらこ

運び屋のどらこのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.5
仕事を第一に優先し過ぎて家族との関係を壊したオジィちゃんが、
汚れた金で愛と絆を取り戻す話。



イーストウッドは毎回不器用なオジィちゃんとして登場しますね...
今回の不器用レベルは4(グラン・トリノがLv.7、ミリオンダラーベイビーがLv.3)。



ツッコミポイントとしては、車関係の話。
実際裏稼業の運び屋をやる時は毎回別々のテンプラナンバーを用意しなきゃいけないし、必要とあらば毎度車を変える必要がある。
運んでる内容物が高価であればあるほど、一定の距離ごとに車を乗り換える必要もある。
警察の追跡中にも関わらず塗装すら変更しないのは流石に無理があると思った。

カルテル側が指示したのをオジィちゃんがシカトする描写があればよかったのに。





にしても、運び屋ってあんなに儲かるんですね….

彼が稼いだ金は、私利私欲のためではなくほとんど「周囲の幸せ」のために使われた。
黒のリンカーンだって今後の裏ビジネスのために必要だし、農園は思い出のため。


本当に大切なものは金では手に入らないと確信したからこそ、最後は家に戻り、大切な人の元へ逢いに行った。

その結果、
彼は全てを失ったが、本当に欲しかったモノだけ手に入れたのだ。

法廷で彼を見つめる家族の視線を見て、
そんな風に感じた。
どらこ

どらこ