鳩摩羅什

運び屋の鳩摩羅什のレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.5
何とも言い難い映画。ということは良い映画だ。この作品は何を描いているのか、クリント・イーストウッドは何を描きたかったのかを考えさせられるからだ。
いやむしろクリント・イーストウッド監督だからこそ、それを考えてしまうのかもしれない。彼の作品だから余韻が残るし考えさせられる訳で、つまり本作は彼しか撮れない映画と言えるのかもしれない。
人は老いても誰かに認められたい。お金も欲しい。人は老いてもお金のために人生を狂わせることがある。この老人は潔くそれを認める。自分の罪を認め、責任を負う。その後に新たな人生があるかは分からない。この老人には時間に限りがあるからだ。
しかし、自分の尻は自分で拭う。その潔さにこの老人の最後の矜持を見た。
鳩摩羅什

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