幽斎

インモラル・ルームの幽斎のレビュー・感想・評価

インモラル・ルーム(2018年製作の映画)
3.6
WOWOW先行放送作品。昔からエロテックとサスペンスは相性が良く、と言うかエロだけでは身も蓋も無いので、無理くりサスペンスを継ぎ足す。TVで見ましたが、20代(+未成年)の75%はエロをスマホで見るとか。あんな小さい画面で?と関ジャニの村上君もツッコんでましたが、無修正動画が無料で見れる御時世なので「フィフティ・シェイズ・何とか」を映画館で観るのはレーザーディスク世代だけ、かもしれません。

覗きとサスペンスも相性が良く、私のFilmarks IDでも有るスリラーの神様Alfred Hitchcockの時代まで遡る。双眼鏡がカメラに変わり、ネットからウェアラブルとテクノロジーの進歩は有れど、男の欲求は何時の時代も不変。どうして行為中の動画を残したがるのか、アレは男だけの性癖?。性行為が無くても「誰にも見られてない」と思ってる人を監視カメラと言う安全地帯から眺めるのが良いんだよ、と思った方は挙手をお願いします(笑)。

最大のネタバレですが、セクシーな描写は有りますが、おかずに為るエロは一切ありません。ハリウッドは下には寛容ですが、乳首は非常に煩い。吉本で話題の契約書の中で、乳首の露出の項目が有る程、残念です。主演のEmily Ratajkowski、流石のスタイリングで神ボディを披露。スリラー的にはBen Affleckと共演した「ゴーン・ガール」で愛人役を演じたのが記憶に新しい。ハリウッドの常でモデル出身には風当たりが強いが、前作「インビジブル/暗殺の旋律を弾く女」でも印象的な役を演じてた。共演のAaron Paul、大作でお見掛けしますがドラマ通の友人が「ブレイキング・バッドのジェシーじゃん、いつか殴ると思った」そんな役なの?。

海外でも流行の民泊をモチーフに描かれるサスペンスですが、演出が予定調和なので途中でトイレに行っても大丈夫。イタリアの田舎町の風景が美しく、ビジュアルは悪くないが、演出が無駄にガチャガチャして見難い。最後のオチも「シベ超かよ」的な余韻しか残らない。サプライズはイタリアを代表する歌手Peppino GagliardiのRay Lovelock主演「ガラスの部屋」の主題歌「Che vuole questa musica stasera」。まさかスリラー映画でヒロシに会えるとは(彼の肥筑弁の自虐ネタのファンでライブに行った)、お陰で数少ないエロの雰囲気が爆笑に変わって大変でした。

Emily Ratajkowskiが観れたと言う一点突破な作品。スリラーとして全てが中途半端ですが暇潰しには成る(と思います)。
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