タカヒト

ロリータのタカヒトのネタバレレビュー・内容・結末

ロリータ(1997年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画をどのように評価して良いのか、今の自分はすごく悩んでいる。単に芸術至上主義的な視点でこのようなものを見て良いのか…異常性癖というものを単に肯定して良いのか…難しい問題だ。

本作では脚が象徴的に撮られていた。長回しのシーンで、チラチラと脚をカットインさせる…この脚というギミックは本作の見どころの1つと言える。少女の直情的な性質も脚から指先までの奔放とした動きによって象徴されている。

子は時間とともに大人になり、大人は時間とともに老人となる。しかし精神…まして恋愛観は特に、過去の経験によってしまうものだろう。彼がかつて幼い頃の恋人にロリータを重ね見る…それは、彼の精神性の幼さであり、その幼さが罪を犯す理由でもあったはずだ。かつて不条理な死という現実で失った恋人の経験が大きな理由になっているはずだ。

本作を原作との対比としてみると問題点も浮き彫りになるのかもしれない。
しかし、本作は確かにロリータの美しさがあり、狂気があった。
したがって本作を芸術至上主義的な視点から肯定的に捉えさせていただこうと思う
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