けーすけ

クワイエット・プレイス 破られた沈黙のけーすけのレビュー・感想・評価

4.0
ある日突然襲ってきた“何か”。異常に耳の良いその何かは少しの物音にも反応し、多くの人々は襲われ死んでしまった。エヴリン(エミリー・ブラント)と子供たちは極限の中で生き延びていたが、それまで住んでいた場を離れ、新たな避難場所を探すのであった・・・




『音を立てたら、超即死』だった1作目の「俺たちの戦いはこれからだ…!」的なラスト直後から始まる続編。ようやく公開されたので観てきました。核心ネタバレはありませんが、内容と1作目には触れるので未見で気にされる方はご注意ください。

(1作目の感想はこちら)
https://filmarks.com/movies/75049/reviews/64943614


1作目を観てなくてもそれなりに楽しめると思いますが、やはり観ておいた方が数倍面白いです。あと、映画館で観る場合は今作もポップコーン等の音が出る食べ物はオススメしません。笑
ホラー的なビビらせは4-5箇所。けっこう予期できないタイミングで“バンッ!”とやられるので幾度かビクゥッ!!っとさせられました。なんなら序盤のクラクションの音にビビらせられるという…汗
以下つらつらと感想。








1作目ではモンスターの造形は後半まであまり見せず「一体何なんだ?」とハラハラさせられましたが、本作ではDAY1である“その日=モンスターが襲撃してきた初日”が描写され、1作目でも出てきた薬局(雑貨店)のかつての姿も。


そして本編はDAY474である1作目直後から始まります。わずかな物音にも反応するモンスターたち、「その基準がよくわからん」とか「そんな極限状態で子供作るなよ」、そして「釘!!」という前作のツッコミ所もそのままに新天地を求めて出発するエヴリンと2人の子供と赤ん坊。(エヴリンの右足の包帯も痛々しく破傷風が心配になる…)


足音が起きないようにと砂を敷いていた道も途切れ、その先へ進んで行く時の枯葉を踏みしめる音にすら緊張させられます。この「音を立てたらモンスターがやってくる」っていう仕掛け、単純ながらも本当に秀逸で、今作でも観ている側もやはり息を潜めてしまうほど。

また、長女のリーガンは耳が不自由という設定なのですが、彼女視点になった時に音が補聴器を通した感じになるといった描写も本作で活かされておりました(因みにリーガンを演じたミリセント・シモンズも実際の聴覚障害をもっているとのこと)。
そんな彼女が「もしかするとこれで皆を助けられるかも」とある方法を思いつき実行に移すのが本作のメインどころ。
耳が不自由なのにあれやこれやと行動しまくる勇敢さにハラハラドキドキさせられ、いつモンスターが襲ってくるかわからない状況に終始緊張させられ手に汗握ってビショビショに。


ストーリーとしては予想できる範疇で進んで行くのですが、途中から上述の長女パートとエヴリン&長男マーカスの2つのパートで話が進み、それぞれの危機的状況が相乗効果となってハラハラも2倍3倍!心拍数も激上がりでした。

今作ではリーガンとマーカスの2人の子供にフォーカスをあてたようで、荒廃しつつある世界の中で奮闘する姿には感動させられました。


正直2作目が前作を超える事ってなかなか難しいと思うのですが、本作は期待以上でめっちゃ面白かったです。ただし細かい部分はあまり気にしないという前提で。笑


それにしてもモンスターの欠点(音じゃないほう)がアレだったってのがなかなかの衝撃で笑えました。ぜひその目で確かめてみてください。




2021/06/19(土) T・ジョイPRINCE 品川 シアター11 11:10回にて鑑賞。IMAX字幕 K-17
[2021-053]
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