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蜜蜂と遠雷のkaoのレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
3.5
いろんな楽器があるけれど、
やっぱりピアノの音が一番好きだな。
クラシックは詳しくないけれどピアノが出てくる映画はとにかく観たくなる。

原作も上下巻なんてムリと思いながら読みきってしまった。ホフマン先生は誰が演じるんだろうと思ったけど描かれませんでしたねぇ。

私、6歳頃、隣んちのケイイチくんが弾くピアノに憧れて、親にお願いして教室に通わせてもらったのですけど、先生は怖かったことしか記憶になく。それでもピアノを嫌いにならなかったのは、家で一人で弾く時間が至福の時間だったから。当時飼っていた犬がいつもピアノの傍らにいて、私が弾き始めると遠吠えを始める。自分がつっかえてしまうと犬もピタッと歌うのをやめる。それが面白くて、今は犬の遠吠えなんて単なる習性だったんだとわかるけれど、純粋に音楽を楽しんでいた子供時代の至福のひとときの記憶は思い出す度に幸せな気持ちになれる…☺️✨
亜夜とお母さんの連弾の回想シーン、塵との月明かりの元での美しい連弾のシーン、素晴らしくて…自分の過去の記憶が蘇って泣きそうになった。
亜夜にとってはピアノは人生で最も幸せな記憶と、どん底の記憶と表裏一体のものだったんだと思う。つらい…。

松岡さんは圧巻なのは言わずもがな、
塵くんの演奏を担当した藤田真央さんと鈴鹿央士くんの表情がぴったりだったので、もっともっとピアノ聴いていたかったなぁ~。
片桐はいりさんは存在感ある大好きな女優さんだけど、できれば今回はピアノの映像に時間使ってほしかった。

美しい黒い馬のシーン、これは??て思った人、原作上巻64ページあたり読んでくださいまし。
原作もう一度読んでみよう!
kao

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