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蜜蜂と遠雷のkazu1961のレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.0
▪️Title : 「蜜蜂と遠雷」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2019/10/04
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-176
▪️My Review
ほんとに「すごい」!!本選のクライマックスで松岡茉優演じる栄伝亜夜が弾くプロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番」に鳥肌が立ち自然と涙が流れてました。
私は原作も読みましたが、原作者の恩田陸曰く、「この小説は絶対に小説でなければできないことをやろうと決心して書き始めたもの。映画化は不可能」と言わしめた作品です。どんな作品になったか興味深々でした。
結論はとても面白い!!個性的なキャラクター4名を演じる俳優たちの演技と音楽の表情がピタリとあっているんですよね。そう、音・音楽の使い方が非常に上手いですね。
そして、とりわけ松岡茉優の乗り移ったような演技は圧巻で、第42回日本アカデミー賞において、『勝手にふるえてろ』で優秀主演女優賞、『万引き家族』で優秀助演女優賞を受賞した力量を遺憾なく発揮しています。
内容は、国際ピアノコンクールでの超エリート・天才・異才たちの激突模様と、そこに至るまでの人生の葛藤。厳しい選考を通じての成長と友情を描いた作品です。
その天才達を演じるのは、松岡のほか、明石役に『孤狼の血』で第42回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞した松坂桃李、マサル役にはスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』に出演した森崎ウィン、そして謎の少年・塵を演じるのは、新人ながら100人を超えるオーディションで「塵そのものだ」と監督を唸らせた新星・鈴鹿央士が大抜擢されたました。
そして、そのキャスティングの演技と音楽を一致させるために、陰のある栄伝亜夜のピアノは、ドイツを拠点に活躍する河村尚子が担当しました。社会人ピアニスト・髙島明石の演奏は福間洸太朗、貴公子マサルは金子三勇士、天才少年・風間塵を藤田真央という、日本を代表する若手ピアニストがそれぞれ演奏しているんですね。そのプロのピアニストたちは小説を読み込み、俳優たちは臨場感が出るように全身から肘、指先までの動きを徹底的に観察・研究したといいます。それで本作の熱量と臨場感が創り上げられました。
文字から音が聴こえてくるとまで言われる圧倒的な音楽描写を伴うこの原作を見事に映像化することに成功したんではないでしょうか。

▪️Overview
直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の同名小説を、松岡茉優、松坂桃李、「レディ・プレイヤー1」の森崎ウィンら共演で実写映画化。ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。音大出身だが現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。そして、パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが……。松岡が亜夜を演じるほか、松坂桃李が明石、森崎がマサルに扮し、映画初出演の新星・鈴鹿央士が塵に抜てきされた。監督・脚本は「愚行録」の石川慶。(引用:映画.com)
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