mimi278

蜜蜂と遠雷のmimi278のレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.0
昨年に続き2回目の鑑賞。
ある10歳の少女のviolinコンクール優勝のニュースを受けて、もう一度観たくなった。
原作の小説はまだ読めていないのに。

天才が集まる登竜門的コンクールに参加する、ある2人の、人生の背景、心の葛藤、楽器との向き合い方、付き合い方を描きながら、各々の成長を魅せていく作品。

特に松岡茉優演じる英伝亜夜の幼少期のトラウマや、コンクールの裏の雰囲気などは、かつての私自身をリアルに思い出し、胸が締め付けられる場面が数回。乗り越えた場面の爽快感と安堵感は人一倍なものがあった。

天才少女とは程遠いながらもコンクールを受けていた時代。あの時の周りの大人たちや審査員の独特の雰囲気、緊張感をそのまま映画の中で久しぶりに体験した120分。

映画はほぼずっと、静かなストーリー展開だが、そこに、様々な精神模様が強く上下していて、決して穏やかなものではない。
上に書いた理由もあるが、観終わった後は、心地よい疲労感が伴う。

テーマは音楽だが、何かを志したり、目標があって努力してる人、更に挫折した経験もある人にとっては、響くものの多い作品かと思う。
mimi278

mimi278