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ちいさな独裁者のMのレビュー・感想・評価

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)
3.8
軍服を手にした主人公は生き延びられるだけの平穏を望んでいたんだろうけど、脈絡のない振る舞いに違和感を覚えていた一等兵や、パンツの裾が合っていないことに気づいていた脱走兵は、何を信じていたんだろう。
「統領」という実体のない言葉をひたすら鵜呑みにする兵士たちの姿が、恐怖に支配され混沌としていた時代背景を物語っていて。
すでに空虚であったはずの精神が崩壊していく様は、大量殺戮と同じくらい惨たらしかった。
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