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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のvenom9のレビュー・感想・評価

3.9
豪華キャストで送る、王道推理ミステリ作品です。
監督のライアン・ジョンソン、前作の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の評価は散々というか賛否渦巻くものでしたが、その後本作の製作に着手します。どうやら10年ほど前「アガサ・クリスティ風の推理ミステリに取り組みたい」と公言しいてたようですね。
主人公の探偵ブノワ・ブラン役のダニエル・クレイグをはじめ、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティス、トニ・コレットなど、キャストが豪華です。その一方で製作費は日本円で60億程度、これだけ豪華な俳優が多数出演していることから、各々出演料はさほど高額ではないと想像します。こういう保守的な推理ミステリは彼ら彼女らにとって魅力的なフォーマットなのでしょう。日本においては横溝正史の金田一シリーズが近いですかね。
キャストそれぞれ良い仕事をしていますが、特に印象に残ったのはダニエル・クレイグとクリス・エヴァンス。ダニエルは本当にジェームズ・ボンドを演じた俳優かと訝りたくなる別人感、戦闘能力など微塵も感じない探偵っぷりです。クリスは良くも悪くもスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカの印象が強く、よほど違うことがやりたかったのでしょう、スティーブ・ロジャースとは真逆の性格悪い御曹司を嬉々として演じています。
ライアン・ジョンソン自身が執筆した脚本が秀逸で、大いに楽しめました。
(2020年2月 劇場で鑑賞)
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