さひ

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のさひのレビュー・感想・評価

3.9
資産家の老人が亡くなり、その死に不審な点があるため遺族が屋敷に集められ、事件当日の行動を聴取される……という典型的な(だけど最近の洋画ではあまり見かけなくなった)ミステリー。

今作はアナ・デ・アルマス演じる事件に巻き込まれた主人公側に立って観るべき映画。作り手と推理合戦しようと思わない限り、存分に楽しめるドラマである。

逆に言うと、推理ものとしてはイマイチ。






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犯人が誰かは分からなくても犯人が何をしたかはスグ分かる。一番怪しい行動を取った人物が犯人だとすると、何を企んでこんな事をしたのか、その目的を考えるのに頭をフル回転させながら観てしまう。

なのに、別の人物が犯人で話が単純すぎて肩透かしを喰らってしまった。


あと、ダニエル・クレイグの役名 Benoit Blanc の名字が字幕で「ブラン」と出る度に気になった。あそこまではっきりと「ク」が発音されてるのになぜ「ブランク」と書かない。

原作ものならば原作の邦訳での表記に映画の字幕も合わせることがあるかもしれないが、これはオリジナル作品。

ファーストネームのブノワに合わせて、ファミリーネームもフランス風に語末のcを発音しない表記にしたのかもしれないが、音と合ってないのは違和感しかないのでやめて欲しい。

それとも、本人はブランと名乗ってるけど、皆が記事で読んでおりブランクだと事件以前から思い込んでいて間違って発音してるのか?
(追記:連れに訊いたら、本人も「ブランク」と発音していたとのこと。連れは字幕の文字数制限が理由ではと推測。)
(追記2:アカデミー賞授賞式を見てたら、ダニエル・クレイグ自身も劇中で「ブランク」と発音している映像が流れました。)
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