たむ

上流階級のたむのレビュー・感想・評価

上流階級(2018年製作の映画)
2.5
『別れる決心』や『ハンサン』で私の中では今年の主演男優賞最有力なパク・ヘイルさんの他の作品はないかと検索して出てきた作品です。
タイトルそのまま、現代の上流階級に位置するのは、政治家と現代アートであり、その両方の世界で成功しようとする夫婦の物語です。
最初は調子が良いのですが、どちらもセックススキャンダルが絡み始め、物語は脅迫と恐怖の物語になっていきます。
この辺りまでは、韓国映画らしい欲望の話で、一瞬の欲望と快楽のため、あらゆるものが犠牲になってしまう可能性を描き出していきます。
ところがクライマックスのドンデン返しで一気に訳がわからない、共感出来ない、何故そうなるの?な怒涛すぎる展開が待ち構えています。
頭と理屈で作ったのでしょうが、あの人がそんなことする?!
しかも最後の最後の締め方もそっちにいくのか?!
この監督『スカーレット・レター』もドンデン返しのためにそれまでの展開やキャラクターの心理を無視してひっくり返しましたが、本作はそれ以上…。
実力派のキャストに興味深いテーマ、過剰に過激な性描写、一気に台無しになった感すら漂う奇怪な映画ですね。
たむ

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