ちろる

王宮の夜鬼のちろるのレビュー・感想・評価

王宮の夜鬼(2018年製作の映画)
3.5
こちらは、 朝鮮時代舞台にしたゾンビパニックアクション。
穀潰しの次男坊王子イ・チョン(ヒョンビン)は部下の責任を受けた自死をした兄の生前の手紙を受け取り、久々に国に戻る。
しかし民衆の住む村は夜鬼たちによって壊滅的な状態。戦う武官のパク従事官らと出会って一緒に国を守るために戦うことになる。
その一方、国王の側近のキム・ジャジュン(チャン・ドンゴン)は、この危機に便乗して国家の転覆をたくらんでいた。

時代設定がかなり古く、戦うための火縄式の銃たったり剣と弓が武器だったりで、これまでの『新感染』シリーズみたいなゾンビムービーとは一味違う。
更には国王の座を狙うクーデターも起こりつつある朝廷で、イ・チョンはゾンビだけでなく人間の悪とも戦わなくてはならない二重構造となっている。

韓国映画ではもう、そろそろ慣れたものとなったゾンビもの、CGの使い方も上手いこと。
安心して観ることができるほか、展開もテンポよくて、時代劇らしい緩急がありエンターテイメント力は高い。

また、この「夜鬼」がすばしっこく、とても凶暴で、また薄汚れた容貌はクリーチャーとしての造形的にも恐ろしくて、それらの夜鬼が次から次へとワサワサと襲い掛かってくるシーンはハラドキ。
それに対して、スレンダーで背も高い完璧ボディのヒョンビンが素晴らしい運動神経で剣を振り回し、観るも美しいアクションを披露していて見応え満点。
夜鬼だけではなく、チャン・ドンゴンとの激しい戦いっぷりもお二人の見事な身のこなしにうっとりさせられる。
ヒョンビンは、私生活でもチャンドンゴンととても仲が良いらしくそこの息の良さがアクションの素晴らしさに繋がっていくのかもしれない。

韓国映画の歴史物を観たことがないし、本来アクションも苦手なのだが、ヒョンビン目当てでこちらを観ることができて良かった。
作品の最後まで飽きさせない構成力もさることながら、役者陣のパワフルさにパワーをもらえました。
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