面白かった！
韓国ならではの見栄と嘘が、テーマに則した作劇にどハマりだった。陰湿文化な日本でリメイクしても面白くなりそう。
ブラックなコメディ要素もたしかに多分にあって、そこはクスクスなりゲラゲラなり笑いながら見れたけど、全体的にはスリラーっぽいイヤな居た堪れない空気感が支配してる感じ。別に暴力シーンはないんだけどね。
誰しも秘密があるのは当たり前だし言いそびれたり言えなかったりする悪意のない繊細な隠し事だってあるよね、ってこと。そんで、それを清廉潔白に全て告白させたとして、誰が得するのかなってお話。愛する人にほど大切な人にほど嫌われたくないもん。拒絶されることが怖くて勇気が奮えなくてっていうのは責められないよ。ただし、浮気クソ男野郎、てめーはダメだ。クズ野郎が。
まぁね、秘密を作るのがそもそもおかしくて勇気を奮ってありのままを見せ合えるのが理想だとは私は思うけど。本当の自分を愛してもらえなきゃ虚しいし、本当の自分を愛してくれる人に巡り逢えることこそが至上のしあわせだよ。
面白いけどこのぶっ壊れた感というか全部台無しにした悲壮な悲惨さをどうまとめてオトすのかなーと思ってたら、なるほどそうきたか。ララランドがやらなかった方向ね。ほかでやったら無難で手堅い代わりにシラケる展開なんだけど、このテーマでやるなら妥当に訓戒じみてて綺麗だと思う。上手くやったな。
韓国映画が好きな人にはかなりおすすめ。
