ジェイティー

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のジェイティーのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

前作で大バカ者の少女メイジーによって放たれた恐竜達が世界中に広まって4年、生態系の変化と共に人間たちの中には闇取引で利益を上げる者もいた。恐竜保護を目指すクレアとオーウェン達はメイジーとブルーの子供が誘拐された為に追跡を行う、一方グラント博士とエリーは巨大イナゴの発生にバイオシン社が関わっていると睨み、マルコム博士の協力の元、バイオシンに潜入するお話。

ワールド並びにパークから続くシリーズの完結編。
結論から言うとコレが最終作とは・・・誠に残念です。

前作から酷いのですが今回はその名誉挽回となるかと思っていたので、
いざ鑑賞するとこれではないという感じが非常に強いです。
解き放たれた恐竜達はそもそも人間の欲望によって時を超えて現世に姿を現したわけですから、その落とし前を人間たちがするのが筋ですが、なってしまったんだから仕方ないと言わんばかりにこの辺りに全くフォーカスしないのはもう考えられなかったとしか言いようがなく、その証拠に巨大イナゴでお茶を濁し、いつも通り巨大企業の悪事を暴き、悪い奴は喰われるという構図で最後は思いやりがあれば共存できるという安っぽい結論でこのシリーズを完結させるなんて酷いですよ。

さらに全然登場人物が死なないので本気で死んでしまうかもしれないと思える演出が少ないのも単調に感じられました。
不謹慎ですがもうちょっと食べられた方が良かったです。

登場人物について、
グラント博士たちが還ってきたのは嬉しかったですね
マルコム博士がいつもの恰好していたのはカッコよかったです。
今回の悪者であるルイス・ドジスン、忘れてましたけど、1作目のネドリーにシェービングクリームの缶を渡していた人だったんですね。
終盤に缶が出てきていたので終わって調べてそういう事かと。
割と登場回数の多かったウー博士は急に良心の呵責に耐えられなくなっていてもっと早く正しい事をしてくれていればよかったんですがねぇ
脚本の犠牲になった少女メイジーについては、その出生には同情しますが、やったことが糞過ぎてね、オリジナルのシャーロットも良い心の持ち主っぽく描かれていますが普通にマッドサイエンティストな気がしています。

終わりに、
絶対評価でも相対評価でもシリーズでは下から数えたほうが早いくらいの出来だと思います。
ただ、本物を見せたかったハモンド会長と面白いものを見せたかったユニヴァーサルピクチャーの熱意とその結果については、方や人間の手に余る代物で生態系をめちゃくちゃにし、もう片方は儲かるけれど右肩下がりで酷い内容になっているので、フィクションと現実の親和性が高かったシリーズなのかなと勝手に思います。