千年女優

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者の千年女優のレビュー・感想・評価

2.5
恐竜が人間社会に解き放たれた混沌の世界。「ジュラシック・ワールド」の元職員でクローン少女メイジーを匿うオーウェンとクレア。かつて「ジュラシック・パーク」で事件に遭遇した考古学者のアランとエリーに、数学者のイアン。恐竜研究で名を上げるバイオシン社に彼らが集う時、社の陰謀が明らかになる様を描いたパニック映画です。

スティーヴン・スピルバーグがマイケル・クライトンの小説を映画化して大ヒットした1993年の作品を発展させた恐竜映画シリーズの第六弾で、『ワールド』としての三部作を締めるべく第一作のコリン・トレヴォロウが再登板して、有終の美を『ワールド』のみならず『パーク』のサム・ニールやローラ・ダーンらオールスターで飾りました。

歴代キャストを引っ張り出して盛り立てようとしますが、その態度はかなり日和見で、恐竜の人間社会上陸でのパニックをまさかの「イナゴ」に集約する物語はスケールが小さく、『ワールド』の主題だったはずの「人類の禁忌への挑戦の是非」も掘り下げずで恐竜羽毛説導入も不発。オールスター集結で郷愁に誘うことでお茶を濁す一作です。
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