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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のudaskywalkerのレビュー・感想・評価

2.5
人間による新たなる過ち

まずは今までの振り返り。
全ての始まりとなる1作目は、当時幼かった自分にとっては夢のテーマパークへいつでも連れて行ってくれる最高の映画だった。
2作目ロストワールドもこれまた秀逸な仕上がりで、人間にはコントロールできない恐竜という生き物の恐怖がしっかりと描かれていた。(正直僕の中ではロストワールドまでがジュラシックシリーズの真髄かと)
3作目は百獣の王Tレックスがやられたり、サトラー博士が赤の他人と結婚していたり、と往年のファンを悪い意味で裏切った作品に。
ワールドに移り4作目は、過去の過ちを教訓に新たなテーマパークをオープンするも、皮肉にも過去と同じ過ちを犯してしまう。パークが崩壊していく姿はエンターテイメントとしては見ていて気持ちがよかったが、全体的な内容はかなり希薄な印象。
恐る恐る見た5作目は、なんと思い出のヌブラル島が火山噴火で消滅。恐竜は屋敷の中で暴れ回ってもはやジュラシックハウス状態。もはや過去の作風の面影はなし。
そしてシリーズ最終章の今作は上手く総まとめできているのか不安な気持ちで映画館へ。
(I have a bad feeling about this...)

結果、、、
作り直してくれませんか。涙

ファンには嬉しいシーンがたくさんあるのに、それぞれの恐竜も魅力的なのに、何故か使うタイミングが微妙過ぎてとても消化不良。トランプの大富豪で訳分からんタイミングで8切りしちゃった感じ。食材は一流品なのにコックの調理で平凡な味になってしまった感じ、、、。
悪役恐竜たちの印象が薄過ぎて、ギガノトサウルスも全然怖くなかった。もうちょい塩胡椒かけてくれ。

極め付けは大量のイナゴ。
虫嫌いにはちょっと厳しいかもしれない。
みんなが舞台となる施設に集まることになる理由付けとはいえ、ちょっとやり過ぎ。武器でイナゴ倒すシーンとかB級感漂ってて鳥肌が立った。

これだけのビッグタイトルの最終章ということもあり、色々な決まり事がある中でなんとかまとめあげた製作陣には本当に拍手を送りたい反面、ファンを残念な気持ちにさせる要素もたくさんあった。
「昔の方が良かったな〜」と思うのは、自分が老けて新しい作風を受け入れられないからなのか、皆さんのレビューが総じてそのような印象なのかは分かりません。笑

もし今作にタイトルを付けるなら、
『イナゴワールド:新たなる支配者』です。
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