バランシーン

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のバランシーンのレビュー・感想・評価

3.3
いやー、もはや壮大なイナゴ映画(笑)ますますのリビングデッド化ですね。
「ジュラシック」シリーズという金看板を背負いながら、しかしもう描くことがなくなってしまった、そんな喪失感と、何とか物語を終結に導かねばならないという、大人の義務感と。そういった複雑な想いを持ちました。
サム・ニールもローラ・ダーンもジェフ・ゴールドブラムもそりゃ懐かしいし、クリス・プラットとブライス・ハワードもウザいけど相変わらず!って感じだし。イザベラ・サーモンは感じ良く可愛いし。ここまでの5作の歴史をしっかりと引き継いだ内容なんだけど、しかし中身何にもない(笑)もはや恐竜もガジェット扱い。このシリーズを貫いていたはずのテーマ=恐竜(巨大なる自然、克服できない自然のメタファー)へのリスペクトもすっかりなくなり、むしろ巨大なイナゴの不気味さ気持ち悪さの方が心に残るグロテスクさ。
最終作にして、カオスなバイオシン・サンクチュアリが真のジュラシック・パーク化してシリーズは幕を降ろす。それは綺麗なのか?6作やって結局前に進むことがなかった証なのか?なかなか苦しい作品でした。
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