無何有郷

ウエスト・サイド・ストーリーの無何有郷のレビュー・感想・評価

5.0
冒頭からがっつりスピルバーグ。ロケーションも、61年版のバスケットボール場よりずっと時代の空気感とか人種間の緊張感が高まっている。そしてプエルトリコ勢が素晴らしかった。オリジナルでは白人キャストの「黒塗り」感が否めなかったけど、こちらでは本当にラテアメ出自のキャストしかいなかったので、スペイン語もスペイン語アクセントも飛び交う、そしてそこにあえて英語字幕をつけないスピルバーグのリスペクト。
そしてトニーやマリア、その周りにも色々設定の変更点があるけど(両親がいないとか婚約者の性格とか)それによってより思春期のアイデンティティの危うさみたなものが深まっていてドラマとしても良かった。トニーの演者は好みが分かれそう。イケメンだし背は高いし良くも悪くも成熟してない感が好きな人もいれば、シンプルに歌上手くないので嫌いな人も多そう。他はみんなとても良かったな。ダンスシーンも全体的にスケールが大きくなっていて大好きだった。あと教会のシーンとかがあることにより61年版より「ロミオとジュリエット」感ましまし。
無何有郷

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