nisui

ウエスト・サイド・ストーリーのnisuiのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

移民であるプエルトリコ人ギャング団のリーダーの妹とアメリカ人ギャング団のメンバーが恋に落ちる話。
新作映画なのにどことなく古めかしさを感じる画質でお送りされる迫力の映像に不思議な感覚を味わえた。
名曲の数々に乗せたかっこいいダンスとウットリするデュエット、そして救いのないストーリー。つくづく誰も幸せになれなかったなと。ひとり残されたマリアのことを思うとロミジュリの方が幸せなんじゃないかってくらい。
「アメリカ人と結婚して幸せな家庭を築いたプエルトリコ人」という理想像が身近にあったからトニーは「わかりあえる」と信じてしまったのでしょう。それが悲劇的な結末を迎える一因になってしまうとはやりきれない。
不良しか出てこない作品だったらわからなかっただろうけど、チノという暴力の世界に身を置かない学のある真っ当な人間の存在によってもう私は不良を純粋に「かっこいい」という目で見れなくなっていることを痛感した。
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