うどん

ウエスト・サイド・ストーリーのうどんのレビュー・感想・評価

4.3
ようやく観れた〜!!!

やっぱり名作だった。

以下印象にのこったこと。

【痺れたぜ】
予告編からカメラワークに期待していたが、オープニングから心掴まれた〜!ジェッツ団の登場の仕方・街の歩き方、フィンガースナップも含めてかっこよすぎるう。シャーク団と衝突した後の"Jet song"も良かったのだけど、そのラストカットからの次のトニーへのシーンの繋ぎ方…!!
パーティーでのダンスシーンも、二つのギャング団の対立・威嚇が伝わるような、61年版より臨場感あふれるものだった。
トニーの"Maria"のシーンでは光の演出が素敵で、トニーのときめく恋心を表すかのようだった。
決闘場に到着したときの、それぞれのギャング団の陰の重なりも、予告編でみたとはいえ、くううう痺れた。

【キレキレ・ダイナミックなダンス】
一番楽しみにしていたのが"America"のシーンで、カラフルな衣装の女性たちが街並みを歩き・踊り、全員が情熱的に踊る姿は、本当に素晴らしかった!!
"Cool"では、機敏に動いたり踊ったりと、誰がcoolにならなきゃいけないのか、その転換が上手かったなあ。

【止まらない悲劇】
1961年版を薄ぼんやりとしか記憶していなかったので、決闘シーン以降の展開はひたすらつらかった。決闘の末に見せたリフとベルナルドの表情には、胸がきゅうとなった。冷静に場を収めようとしたトニーの、衝撃・怒り・後悔や苦しみといった心情の流れを感じるのも悲しかった。それらを知らないマリアが歌う"I feel pretty"は、余計悲劇を強調するようであった。
何より泣いたのは、アニータへの仕打ちとそれに対する怒りのシーン。「誰が好きでこんな所に住んでいると思うのか」という彼女の叫びと、放った言葉が招いた結果には、思わず泣いてしまった。

若者たちの抗争やひどい行いは自業自得というよりも、人種差別・貧困・偏見を常に背負う彼らの行き場のない怒りや絶望感が爆発したものだと思う。曲調はポップでも、現代のアメリカも抱える問題を指摘するシーンが多く、社会派作品のように感じる。それでも、エンタメ性を残しつつ、こんなに鳥肌のたつ作品に仕上げたスピルバーグ監督は、やはり凄い人なのだということを実感!
うどん

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