鑑賞日 3.8 3.10 4.2
ほんの3日間くらいの出来事を2時間半に詰め込みすぎることもなく、冗長になることもない、ちょうど良いストーリー展開だったと思う。
内容としては、ロマンスというよりも社会問題とかそれに対する人々の感情が前に出ていた。ケンカやめようよと何回も思ったけれど、多分これは今の社会情勢(🇷🇺による🇺🇦侵攻)のせい。
「ナイフや銃を抑止力として持つ」そしてそれを「実際に使う」というのがとてもリアルに感じて恐ろしかった。
ただ、登場人物たちがどうしてその街にいなければないのか、どうして争わなければいけないのか、その必然性を感じることができず。背景の勉強が必要だと感じた。
でも、社会問題が…などと言っておきながら、やっぱりこの物語は壮大な愛の物語。
鑑賞当日はそうでもなかったのに、後から後からマリアとトニーの悲劇に虚しさが募ってしまって、やはりこのドラマの余韻はふたりの恋、愛だった。
一見、単純な展開に見えるかもしれないけれど、いろいろな複雑な条件が重なって生まれたフィナーレ。
一つでもその条件が違っていたらあの結末はなかった。ただただ悲しい。
音楽が最高。マリアが初めて歌うシーンがとてつもなく美しかった。ただただ音楽を聴くためだけに映画館で観るのも価値があると思う。
最初のアングルが「これはジュラシック・パーク」という感じでドキドキさせる。
夜のシーンのライティングがとっても綺麗で、特に最後のシーンの暗いけれど寂しさとほんの少しの希望を感じさせる照明と、カメラワークが忘れられない。
そして、当たり前だが驚くほど歌とダンスがうまい。
マリア役の子がとってもハマっているのがまず良い。歌が美しいし、控えめなのかと思いきや、ちょっとガツガツしてる感じがよく伝わってくる。
トニーは最初少し違和感があったけれど、マリアと関わっていくうちに馴染んでいった感じ。
あとはアニータが本当に素晴らしかった。信頼感安心感があって、ちょっと大雑把な性格なのかと思いきや細かい感情の動きの表現がうまいなあと思った。特に最後。
3.8再鑑賞
ストーリーを把握し、時代背景も学んだ上で再鑑賞。とても楽しかった。音楽とダンスを心から楽しめたし、エンドロールでこの作品に出会えたこと、映画館で観られたことへの喜びがふつふつと湧き上がってきた。
これは何回でも楽しめるものだと思う。上映後のお手洗いでは「これもう一回観るわ」の声があちこちから聞こえた。